2025.08.17
おとめ座と宇宙の窓
春から夏の夜空に広がる「おとめ座」は、全天で2番目の大きさを誇る星座です。
その中でもひときわ明るい一等星のスピカは、豊穣の女神が手にした麦の穂先とされ、青白い輝きから「真珠星」と呼ばれることもあります。
北の空に浮かぶ北斗七星の柄のカーブをそのまま伸ばすと、うしかい座のアークトゥルスを経てスピカへとたどり着きます。
夜空に優雅な弧を描く「春の大曲線」です。
おとめ座が誕生星座という方もいらっしゃるでしょう。
しかしこの誕生星座の季節、おとめ座は昼間の空に位置するため、夜にはなかなか出会えません。
日没後のわずかな時間だけ、西の低い空にそっと姿を見せてくれます。
実はおとめ座の方向は、遠くの銀河が見通せる特別な領域で「宇宙の窓」と呼ばれています。
ここには約2,000個の銀河が集まる「おとめ座銀河団」や、メキシコの帽子のような形で知られるM104(ソンブレロ銀河)など、ロマンあふれる天体が数多く輝いています。
街明かりが少ない国頭村は、肉眼では難しい系外銀河の観察にも絶好の場所。
宇宙の窓から、果てしない星の世界を覗いてみませんか?
ぜひ一度、国頭村にお越しください!

