2026.02.27
不動の北極星。ダイナミックな真実の姿
天の北でたった一人、不動のまま輝き続けている。
多くの人が抱く北極星のイメージは、旅の道標としてのそんな姿ではないでしょうか。
しかし、天文学の視点でその素顔を覗くと、そこには想像を絶するほどダイナミックな真実が浮かび上がってきます。
まずは北極星の実態に迫りましょう。
実は北極星は、三つの太陽が組み合わさった「三重連星」です。
巨大な主星の極めて近くを小さな伴星が回り、さらにその外側の離れた位置にもう一つの伴星が悠久の時をかけて周回しています。
三つの星が互いの重力で引き合い、共通の重心を回り続けるその姿は、まさに宇宙が奏でる驚異の三重奏と言えるでしょう。
さらに主星は「セファイド変光星」として、約4日周期で脈動するように明るさを変化させています。
北の夜空を見上げた時、中心で静止しているはずの星が、まるで生き物のように脈動している……。
そう想像するだけで、いつもの星空の見え方が変わってきませんか?
そして、私たちが信じて疑わない「不動の地位」も、永遠ではありません。
地球の歳差運動の影響で、北極星は約2万6,000年周期で交代していきます。
5,000年前はりゅう座のトゥバンがその役を担っていました。
西暦4,000年頃にはケフェウス座のアルライへ、そして約1万2,000年後には、こと座のベガへと受け継がれていくのです。
北極星は、特段他の星より目立つほど明るい星ではありません。
だからこそ、その繊細な脈動や、周囲の星々が紡ぐ悠久の歴史を感じるためには、街明かりのない極上の暗さが不可欠です。
光害対策が徹底された国頭村は、こうした微かな宇宙の呼吸に向き合うには絶好の場所です。
やんばるの森に包まれた静寂の中で、この「宇宙の鼓動」をぜひ五感で感じてみてください。
国頭村にてお待ちしております!
